『青春夜話 Amazing Place』上映期間トーク、始まりました。
 最初の12/3(日)は「現役若者の<青春>観と、50代監督の<青春>観」と題して、
丸田祥三(写真家/切通理作と高校時代の同級生)さんと、松本花奈(映画監督/2017年、17歳高校生で撮った『脱脱脱脱17』公開)さんに来て頂きました。
 私と深琴、須森隆文の2人が迎え撃ちました。

 とにかく丸田氏が喋ること、喋ること。
 私の高校時代からのあることないこと、相手の女性の固有名詞まで挙げて話してましたが、
私が気にしていたのはそんなことよりも「このままでは松本さんの発言がなくなってしまう」と、司会としては焦りました。
 おかげで49分ぐらいの長いトークになってしまいました。
 松本さんは、オジサンになっても学校に閉じ込められたガクラン男と、「同級生」である女子高生が、
学校の「外」に出て冒険する・・・という、ある意味『青春夜話』の間逆の世界を描いています。
 松本さん本人は、女子高生よりもオジサンの方に感情移入してしまったそう。

 12/4(月)は「お前がガッコウを殺したいなら~『青春夜話』は復讐劇だ!」と称して、
岩田和明(映画秘宝編集長)さんと上埜すみれ(女優、「ノーメイクス」メンバー)さんをゲストにお迎えし、
やはり深琴、須森隆文の2人と出迎えました。
 
  岩田さんはさすが映画雑誌の編集長、学校という場所の「通過儀礼」性から、影響を与えた過去の映像作品まで、
バランスの良い話題のふり方で取り仕切ってくれて、なんとも言えない安定感がありました。

 前日は市川森一さんが東芝日曜劇場で脚を書いた『バースデイ・カード』からの影響の話が丸田氏から出ましたが、
2日めは、ラストシーンについて話しているうちに、同じ市川さんが『帰ってきたウルトラマン』に書いた「ふるさと地球を去る」
のことを、私自身思い出してきました。

 岩田さんが話を引き出すのがうまいから、無意識下の影響まで浮き彫りになったのです。
 うつむいていた青年(少年)が、顔を上げて生きれるようになった・・・といえば、成長ものがたりとして完結しますが、
そこに、それだけではおさまらない危険性や、社会との軋轢、現実の壁を感じさせる。
 「切通さんは単行本『怪獣使いと少年~ウルトラマンの作家たち』で書いた作家たちから逃れられないんですよ」と言われてしまいました。

  深琴さんからは、「切通さんは映画秘宝でもなんでも黒木さん、黒木さんって言うけど、出てる私たちを忘れてないですか?
私だってエロプロとして頑張ったっていう自負はあるんですよ」と「現場の声」を響かせてくれました。
  これには須森くんも「そうだ、そうだ!」と。

  もちろん、役者さんが直接映っているところで、いわば映画の最前線で身体を張って実現することが出来ているからこそ、
あらゆる「演出」は、空理空論にならずに済んでいるのです。

  深琴さんは子役のようなひたむきさのある芝居と、濃厚な時間を感じさせるセックスシ-ンでの芝居が、両方とも充実していて、
それは彼女だったからだと、あらためて思います。

 須森君はカラミが本格的には初めてということで、不安視するムキもありましたが、実に堂々としていて、
制作総指揮の友松さんの作品にさっそくスカウトされたぐらいです。

 でも、ホントのところを言うと、この映画に関しては、カラミと芝居を分けるのではなく、大人になった男女が、つかの間、
子どもに戻って戯れることの幸福感がやりたかったことであり、そこは丸田氏も岩田氏も共通して受け取ってくれました。

 そしてそれは、深琴と須森隆文という2人が、自分たちの間で作った空気であり、時間なのです。 

 『青春夜話』新宿ケイズシネマにて夜9時の上映後連日トークショーあり!http://www.ks-cinema.com/information/7064/

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★12/15(木) ひと夜限りのAmazing Place~青春夜話クロージング・トーク 
ゲスト・黒木歩 KOH(「KARAふる」として黒木歩と音楽担当) 深琴 須森隆文
※ゲスト出演者、題目は事情により予告なく変わることがあります。ご了承ください。